子供の純粋な声を実現。ニュージーランド人が創り出す世界初のシェイクスピア「POP-UP GLOBE」劇場<前編>

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ニュージーランドのオークランドシティから少し奥に入った駐車場に、突如建てられた建造物。その名も「POP-UP GLOBE」劇場である。シェイクスピア没後400年を記念した世界初の企画でありシェイクスピアの数ある作品が公演されているのだ。名前の通り、期間限定の簡易劇場だ。

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|シェイクスピアのGLOBE THEATRE(グローブ座)とは?

1599年にシェイクスピアが仲間と共にロンドンに建てたのがグローブ座のはじまりである。そして14年後の1613年「ヘンリー8世」公演中に火事となり、幸いにも死者、重傷者を出すことはなかったが、たった2時間で劇場は全焼してしまった。 すぐに新しいグローブ座の建設に取り掛かり、火事の翌年の1614年には新しく第2グローブ座が建てられ公演が開始されたのだが、1644年に取り壊された。その後、1997年にはグローブ座跡地から少し離れたテムズ川沿いに新たなグローブ座が復元されたのである。

Shakespeares the Globe Theater現在のロンドンにあるグローブ座。

|世界初、第2グローブ座の復元劇場。

ロンドンにあるグローブ座は初期劇場の復元であり、POP-UP GLOBEは世界初となる第2グローブ座の復元なのである。第2グローブ座に関する研究結果が明るみになったのがほんの5年ほど前のことで、それまでは解らないことが非常に多く新しい試みのようだ。分かりやすい特徴としては、初期グローブ座の舞台天井は1山(△)で、第2グローブ座は2山(△△)らしい。

696206-3413-14出典:POP-UP GLOBE

|2つの旗はなんだろう?

ぽっかりと空いた天井(吹き抜け)には2つの旗が見える。1つ目は、この劇場で演じている劇団の旗である。そしてもう一つの旗は「赤、白、黒」の3種類があり、どのような演目の内容かを示す旗なのだ。赤=歴史、白=コメディー、黒=惨劇というように色分けで演目を表していたのだ。当時、グローブ座の真向かいにはTHE ROSE PLAYHOUSEという劇場があったため、どちらの劇場でどの劇団がどのような演目を行うのか?をこの2つの旗で示し、旗を見ながら観客がどちらの劇場へ行くのかを決めたようだ。

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|世界初のPOP-UPが、なぜニュージーランドで?

今企画ディレクターの1人であるニュージーランド人のMiles Gregoryが、娘のNancyに絵本を読み聞かせていたとき、絵本から飛び出すグローブ劇場をみたNancyが「ここへ行きたい!」と言い出したのがきっかけで、娘の願いを実現するため第2グローブ座の復元をしてしまったのである。なんと優しく素晴らしい話だろう。実物をみた娘さんの喜ぶ姿はどんなだったんだろうか、、、。

|80%以上がリサイクル可能素材で建設

POP-UP GLOBEは残念ながら5月8日でその役割を果たし、9日には建て壊し作業により、元あった状態(駐車場)に姿を変える予定だ。この劇場の素晴らしい所は80-90%がリサイクル可能素材でできており、解体後はストレージで保管するらしい。こういった環境を考えた劇場作りは、ニュージーランドらしく素晴らしい考えだ。

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また、次回の公演・建設予定は未定であるため、ニュージーランド旅行者の方、在住の方はギリギリ間に合うので、ココでしか見る事のできない貴重な体験をしてみるのはいかがだろうか?

後編は、グローブ劇場についての詳しい内容や小ネタなどお届けします。

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POP-UP GLOBE公式サイト